お薦めの逸品
おしゃれは足元から 〜 <和小物さくら>の綿入り草履〜
『おしゃれは足元から』
これはコーディネートにおいて『足元=靴・履物』が如何に重要かを表した言葉です。
昔からよく聞く言葉ですが、ついつい優先順位が低くなりがちでもある『足元』のおしゃれ。
一説によると、日本において履物は玄関で脱ぎ履きする為、身に付ける時間が長い足元以外の衣類に意識が集中するからだとか。。。筆者としては、玄関に置かれ単独の存在になる履物だからこそ、常に綺麗でなければ、と意識が向くのでは?と思うのですが、そういう調査結果もあるそうです。
ちなみに慣用句に「足元を見る」という言葉がありますが、この言葉は相手の弱みにつけ込むという意味で使われています。語源は江戸時代のタクシーとも言える「駕籠」を担ぐ職業「駕籠かき」が運ぶお客さん足元を見て運賃を決めていたという古事に由来します。
ともあれ、人は昔から「足元」を様々な判断基準にしていたことは間違いないようです。
前置きが長くなりましたが、今回の特集<お薦めの逸品>は『おしゃれは足元から 〜 <和小物さくら>の綿入り草履〜』と題しまして、お草履をご紹介します。
当店店主が日頃から愛用する和小物さくらの綿入り草履を、履き姿に加え新作も併せてご覧下さい。
和小物さくらの草履は台の形状や高さは様々ですが、全て綿入りのオリジナル品。どちらもふっくらとやや丸みを帯びたフォルムが特徴。基本的には台と鼻緒をそれぞれお好みで選ぶセミオーダー形式。台の形状、鼻緒の色柄、それぞれを自由に組み合わせる為、選ぶ方の個性が現れた仕上がりになるのも楽しみの一つ。
台の中に入れ込む綿の量は非常に多く、「こんなにたくさん入るのか?」と思うほど。これだけの量を入れる事で永く履いても台の中で綿がズレたり寄ってしまう事がなく、またクッション性も維持出来る仕上がりとなります。
綿を均等に入れるのも難易度が高い職人技であり、この技術があってこそ実現する「快適な履き心地」。和小物さくらがこの草履に注ぐこだわりの重要ポイント一つです。
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<日頃から和小物さくらの綿入り草履を愛用する店主・荒井が語る魅力>
和小物さくらの草履の魅力はなんといっても『履き心地』。着物で過ごす時間が長い身としては、着心地履き心地はとても重要な要素。特に履き心地は選ぶ上で譲れないポイントです。次に『デザイン』。これは「作り」も含めての事ですが、フォルムや色使い、素材感。そして、それらを活かす丁寧な作りにとても魅力を感じています。最後に『選ぶ楽しみ』。和小物さくらの草履は台と鼻緒が別売りとなったセミオーダー。好きな台に、好きな鼻緒を挿げてもらえる。そうした選ぶ楽しみは己の感性を磨く事にも繋がり、事実、新たな草履をオーダーする度に鍛えられている気が致します(笑)
店主 荒井哉子
<鼻緒と台、そして素材感>
鼻緒は刺繍や織、ビーズなど彩りは多彩。合わせる台は帆布や牛革、単衣盛夏向けにはパナマや紙糸なども。鼻緒と台の色柄意匠はもちろん、素材感のコントラストもとても重要。ここに組み合わせの楽しみがあります。
ビーズの鼻緒。刺繍とはまた違った立体感がとても洒落た仕上がり。
刺繍の鼻緒は定番。種類も豊富で選びがいのあるラインナップ。
丸みを帯びた長方形がおしゃれ。台のフォルムも様々。
程よい幅を持たせた小判型。このボリューム感がさりげなく存在感を示す重要なポイント。
職人技が光る「天」の巻き込み。美しい横顔は足元だけで着姿をスマートに見せてくれます。
※「天」とは台の上部の名称
人気の「三段」は和小物さくらの草履の代名詞的な存在。彩り豊かで確かな存在感を示します。
磨き上げた牛革の素材感と色合い。凛とした表情は他に代え難い美しさ。
カジュアルからフォーマルまで万能な存在感を示してくれる帆布。凹凸のある表情が洒落ている。
<気候変動が著しい昨今の単衣・盛夏の足元に>
単衣の気候が長くなった昨今。着物も絽や紗だけでなく、新たな薄織物がどんどん考案されています。そんな単衣・盛夏の装い。足元にも欠かさず涼感を。
盛夏だけでなく、薄物単衣の時期にもおすすめの「パナマ」。
鼻緒次第でフォーマルにもカジュアルにもおすすめの素材。
今シーズンから登場の「Paper Yarn」。番手の太い紙糸を天の素材として用いたタイプ。
見た目はもちろん履き心地も涼しく、滑らないのが特徴。単衣、盛夏の装いにご提案します。
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和小物さくら - 綿入り草履
価格:52,800円(税込) 〜 *ご用命からご納品まで約30日
おしゃれは足元から 〜<和小物さくら>の綿入り草履〜
<催しご案内>
- 和小物さくら展 -
2025年2月21日(金)〜24日(月)
帯締めや帯揚げはもちろん、今回ご紹介した「綿入り草履」も特集致します。
Styling - Kanako Arai
Photo & Text - Ryusuke Ishige
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